商品企画

商品企画

商品開発のスタートが、ここからはじまります。今後のプロセスでなにか問題が生じた場合は必ずここに立ち戻って、検討する必要があります。
従ってここの部分は商品開発の核になる部分です。だからといってここを変更することは、間違いということではありません。

この後のプロセスで、この部分を絶えず検証することにより、新しい特徴のある商品開発につながる可能性が出て来ます。柔軟な発想と適切な判断力が大切になります。下記の記載事項にかかわらず必要と思われる事項は「商品企画」の中に入れて検討して下さい。

① 何を作るのか?

ここは、製品作りの1丁目1番地です。ここが不明確ですと商品作りは進めません。今まで頭の中にあったもやもやしたアイデアを、具体的な姿にする必要があります。

商品は、買ってくれる人がいて初めて商品としての評価がはじまります。そのためには、購買意欲をおこさせるインパクト(製品の新規性は、競合品との差別化は?)が必要です。世の中にあるいろいろなものの中で、この商品の存在価値を訴えるなにかが必要です。これが明確になっている商品ほど販売者(営業マンや店頭の販売員)も購買者も商品の特徴を明確に知ることが出来、評価することが出来、商品購入につながります。

② 誰が使うのか?

単純に若者・中年・お年寄りと区別するだけでも、商品の必要とする属性が決まってきます。購買層を明らかにすることは、デザインや機能、また価格に影響を及ぼします。販売結果が想定した購入層と相違する場合があります。このことは、購買層を明確にする必要性が無いと、判断する事にはなりません。何故ならば、商品自体がより広い購買層を結果的に持っていた、と言うことであり、潜在的な商品の競争力があると言えるからです。

③ 販売ルートは?

お客様にどのような経路で販売するかは、事前に考える必要があります。このことを怠りますと、商品がよりおおきなマーケットのニーズがあるにもかかわらず、販売ルートが限られて商品が一部の市場にのみ流通することになってゆきます。特に力のある流通業者の販売ルートに乗せる場合は、あとから販売先を変更することも含めて注意深く考えることが必要です。店頭(二次店)、一次店、直販等、商品の物流と特性、自社の営業力を考慮して、決める必要があります。

④ B→B B→C?

前項と同様に販売をスタートするときにはどの市場を目的にしているのか明確にする必要があります。一般消費者に売る場合と企業向けに売る場合とを混同しますと、前項と同じ様な事が起こる懸念があります。

*B→B(企業→企業) B→C(企業→一般消費者)

⑤ 販売価格は?

販売価格は競合する企業との価格差別化や、商品の競争力を反映して決定します。また特に低価格の商品では外観、パッケージかで製品原価率が大幅に上下します。商品の競争力と販売ルートを想定した価格設定を考慮する必要があります。

⑥ 初期ロットは?

このことは、初期投資費用にも絡んできます。初期ロット数は、あらかじめ決めておく必要があります。販売開始後予想より市場での販売量が多い場合、少ない場合次ロットの対応をどうするかも考えておく必要があります。

⑦ 初期投資額は?

資金繰り等を含め初期投資の費用は、当然積算する必要があります。予想販売量を考慮したとき、この時点で計画を断念しなければならないことも生じてきます。基本的には ①開発費+金型等のイニシャル費 ②初期ロットの製品代 ③宣伝・広告等の販促費等が該当します。

⑧ 開発期間は?

該当する商品が自社にとって、どのような位置づけになるのかにもよりますが、短期間に開発、製品化ができれば次の開発にもかかることが可能になります。おおよその開発期間を、事前に想定することは重要なことです。

⑨ 知財、許認可は?

販売時になってあわてて特許の調査を行ったり、許認可事項を確認し忘れたために販売が延期になることがあります。これらは事前に調査の上製品開発にかかることを忘れてはなりません。最悪の場合は、特許に抵触し企画自体の中止も検討しなければならない場合も生じます。